夏の予定、教えて!
- 2015.06.30 Tuesday
- 05:56
◆ 幸腹グラフィティ シリーズ
冒頭の椎名が子供時代のエピソードと終わりの露子さんのエピソードが
対になっており、露子さんの謎がひとつ解けました。
子供の相手をするのが苦手な露子。
しかし、料理の腕は抜群に上手い。
幼い頃の椎名は、そんな露子さんをスケッチすることで
芸術の腕を自然に磨いていました。
一風変わった椎名家の教育の影響でしょうね。
町子リョウ達も早いもので、もう高校2年生になってしまい
今後の進路について、大いに悩みます、
あの食いしん坊将軍である森野きりんでさえ、食欲を
抑え、ちょっと元気がない森野きりんは魅力半減と言った
ところでしょう。また、椎名は悩みながら歩いていてズッコケるし。
そんな彼女らを救ったのは、食の天使である町子リョウ。
食べ物の力で悩みを解決するには至りませんが、一歩前進と
いったところでしょうね。
4コマ全てが食べているシーンなんて『幸腹グラフィティ』にしか
出来ない気がします。先ずは、町子リョウ。そして豪快な食べ方をする
森野きりん。続きは、お嬢様の食べ方の見本である椎名。
止めは、内木ユキ先生。この四コマだけで終わらすなんて
食の素晴らしさに満ち溢れていますね。
川井マコト
芳文社
【言及リンク】
◆ 珈琲店タレーランの事件簿シリーズ
珈琲店タレーランの事件簿の4作目は、ショートストーリーが
集まってできていました。6作品が収録されていますが
ショートストーリーなので、物凄く驚くような推理がなかったので
ちょっぴり肩すかしを喰らった気分です。
1作目の『午前三時までの体育な風景』は、悪意を持っている2人の
女性が登場しますが、金銭目当てで男性と付き合う女性も酷いですが
人が落とした貴重品をねこばばして、子供利用して盗んだ貴重品を
喫茶店のシュガーポットに入れるのは、人としてどうかと思います。
悪党を通り越して人としてもモラルさえ失った母親に育出てられる
子供の将来が心配です。
『純喫茶タレーランの庭で』は、美星バリスタが塞ぎ込んでいた
時代の話でした。藻川又次の奥さんが、生きる気力を亡くした
美星バリスタに行ったレモンの木を使ったトリックは
見事なものでした。藻川又次の奥さんの愛情が無ければ
大胆なトリックも出来なかったでしょう。
トリックを1つだけ仕込んでいたと思っていたらレモンの木まるごと
使っていたのは、天晴れです。こんな仕掛けが出来る人は、心が広いのでしょう。
宝島社文庫
【言及リンク】
◆ 魔女は月曜日に嘘をつく シリーズ
魔女と言っても魔法を使ったり、惚れ薬や風邪などを治す薬を
作ったりしないのが、『魔女は月曜日に嘘をつく』に登場する
自称魔女こと卯月杠葉です。まあ、人体に作用する薬は作れるらしいが
良き魔女と自称しているので、やたらめったら薬を作らないのが
卯月杠葉の特徴と言っても良いでしょう。
卯月杠葉は、『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』シリーズの
九条櫻子のように我が道を行くタイプだが、櫻子のように人に積極的に
話しかけずに、怖がっているタイプ。こんな杠葉が、魔女であることは
信じられませんが、人が思っていることを読んでしまうあたりは
魔術というよりは、読唇術を身に着けた一般人でしょうね。
そんな魔女と中年のフリーターが繰り広げる日常的な
事件は、魔女の嘘を見抜くテクニックと中年の人生の経験から
解決策を導くストーリーは、探偵ものよりもシンプルで
面白かったです。これもシリーズ化されると期待していますが
魔女が経営している農園がいつまで持ちこたえるか
そのあたりを見てみたいですね。
朝日新聞出版
【言及リンク】
◆ サイレント・コアシリーズ
自衛隊よりも民兵が活躍しているのには、驚きを隠せません。
流石は、九州男児といったところでしょうか。
いやいや、薩摩の底力でしょうね。
攻めてきた中国軍に福岡はあっさり降伏したのに
鹿児島は中国軍に知事を挙げての宣戦布告。
これには県民性の違いがはっきりと表れていますね。
神風ならぬ桜島の噴火で、中国軍の航空機やヘリコプターが
あっさり墜落したのは、元寇のときを思い浮かべるような
会心の勝利でしたが、桜島を噴火させた方法にも
吃驚でした。あんな戦術があるなんて、テロにでも使われたら
トンデモナイことです。
薩摩が中国軍に対して善戦したので、今後は肥後ですか?
肥後藩といえば、ガトリング砲です。
サイレント・コアシリーズにも民兵のガトリング砲が登場して
欲しいですね。しかし、サイレント・コアだけでなく
自衛隊もここまで民兵に活躍を持って行かれたら
今後の反撃も通常のものだと話が盛り上がりません。
次作の展開は、作者の腕の見s処でしょう。
C・NOVELS
【言及リンク】