長沢樹 『夏服パースペクティブ』
- 2016.11.03 Thursday
- 13:24
JUGEMテーマ:読書感想文
樋口真由“失踪” シリーズ
『冬空のトランス』で御津矢秋帆は、彼と別れたのは
『夏服パースペクティブ』で語られている事件が
関係していると言ったが、御津矢秋帆の彼が容疑者で
あったわけでも、被害者であった訳でもない。
なので、『冬空のトランス』で語られた事実と
少し相違しているのは、『冬空のトランス』では
『夏服パースペクティブ』の骨格部までは
作者が考えていなかったということでしょう。
折角、御津矢秋帆が遊佐渉を暫定彼氏にしたのは
事件による影響ではなく、樋口真由を意識しての
行動だったのでしょう。
赤外線月のロングボーを雨の降っている屋外から
室内に向けて撃ち、人に当てるのはかなり難しいと思う。
しかも、プロの競技者や兵士が撃ったのではなく
一般の女子高生が撃ったのでは、赤外線があっても
飴や風による計算ができないのであれば、一撃で
人を射ぬけないと思う。
ちょっと犯行の過程に無理があるような印象を持ちました。
しかし、樋口真由や遊佐渉の推理や犯行を推理する
過程は面白い。
角川書店
【言及リンク】
http://blog.so-net.ne.jp/honnokimochi/2013-02-02/trackback
ボクはこのシリーズでは、やはり第1作の『消失グラデーション』が一番よかったかな、と思います。
『夏服パースペクティブ』は、ちょっと作り込みが上手くありませんね。